多様な正社員制度をご存じですか?人材確保・定着のための制度について解説

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ご覧いただきありがとうございます。社労士オフィスそらです。

本日は、柔軟な働き方を進めるために有効な、多様な正社員制度についてご案内いたします。

多様な正社員」とは、職務内容や勤務地・勤務時間を選択して勤務できる正社員のことをいいます。

一般的に「正社員」とは、労働契約期間の定めがなく、所定労働時間がフルタイムであり、直接雇用の社員をさします。
また、勤務地・職務・勤務時間に制限はありません。

多様な正社員は従来の正社員と比べて、配置転換や転勤・職務内容や勤務時間などの範囲が限定されている社員です。具体例は以下のとおりです。

  • 所定労働時間がフルタイムでない、または残業を免除されている正社員(勤務時間限定正社員)
  • 転勤エリアが限定されている、または転勤のない正社員(勤務地限定正社員)
  • 担当する職務内容や仕事の範囲が限定されている正社員(職務限定正社員)

制度の導入によって、会社側は、転勤やフルタイム勤務が困難な従業員の離職を防止できるため、優秀な人材を定着させることが可能になります。また、多様な正社員として働く選択肢を提供することは、採用を有利に進めることにも繋がります。

なお、無期転換ルール(※)によって無期雇用となった社員のキャリア活用にも効果的です。

※無期転換ルールとは

同一の使用者との間で、有期労働契約が通算して5年を超えて締結された場合に、有期労働契約者からの申込によって期間の定めのない労働契約に転換されるルールのことです。

申込み時の有期労働契約が満了する日の翌日から無期労働契約となります。

制度の導入にあたっては、まず、導入の目的を明確にすることが大切です。

活躍のイメージをしっかりと社内で共有した上で、多様な正社員が人事管理上の課題に対応できるかを確認します。次に、既存の社員区分の状況を整理して、等級や待遇、転換ルールを検討します。

導入にあたっては、就業規則の改訂や社内への周知方法も検討する必要があります。多様な正社員の待遇が他の社員と異なる場合には、待遇差が適切であるかも検討しなくてはなりません。

多様な正社員制度の導入は、経営者・従業員双方にメリットのある制度です。

従業員の方が能力を活かせる働き方を、一緒に考えていきましょう。

本日のご案内は以上です。ご不明点があればお気軽にお問い合わせください。

参照:多様な正社員(全業種版)多様な正社員及び無期転換ルールに係るモデル就業規則と解説有期契約労働者の無期転換ポータルサイト(厚生労働省)